はじめに|“メタル界の帝王”の正体とは?
ロックやメタルに詳しくない方でも、「オジー・オズボーン」という名前を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
彼は“メタル界の帝王”と称され、50年以上にわたり世界の音楽シーンに大きな影響を与えてきました。
この記事では、オジー・オズボーンの音楽活動、彼が見出したギターヒーローたち、そして波乱万丈な私生活について、簡単かつわかりやすくご紹介します。
1. オジー・オズボーンのキャリアの始まり|ブラック・サバス時代
オジー・オズボーンの音楽人生は、1969年に結成された**ブラック・サバス(Black Sabbath)**から始まります。
ブラック・サバスの特徴と功績
- 重く、陰鬱なサウンド:それまでのロックとは異なる、重低音のリフが特徴的なヘヴィメタルの原点。
- 不気味な歌詞と世界観:戦争・宗教・死など、社会の闇を描く内容が多く、若者に強烈なインパクトを与えました。
スタジオアルバム歴史
- Black Sabbath(1970年)
- Paranoid(1970年)
- Master of Reality(1971年)
- Black Sabbath Vol. 4(1972年)
- Sabbath Bloody Sabbath(1973年)
- Sabotage(1975年)
- Technical Ecstasy(1976年)
- Never Say Die!(1978年)
- Heaven and Hell(1980年)
- Mob Rules(1981年)
- Born Again(1983年)
- Seventh Star(1986年)
- The Eternal Idol(1987年)
- Headless Cross(1989年)
- Tyr(1990年)
- Dehumanizer(1992年)
- Cross Purposes(1994年)
- Forbidden(1995年)
- 13(2013年)
※特に「Paranoid」は全世界で1,000万枚以上を売り上げ、メタル史に残る名盤とされています。
伝説の“コウモリ事件”と“ハト事件”
ライブ中に観客が投げ込んだコウモリの死骸をレプリカだと思い、コウモリの首を食いちぎった事件(1982年)はあまりにも有名。
また、レコード会社の会議中に当時マネージャーだったシャロンがオジーに鳩を飛び立たせるように渡したところ手にしたハトの首を食いちぎってしまうというエピソードもあり、「本当に悪魔の使いなのでは?」という都市伝説まで生まれました。
※実際には奇行が誇張されて伝えられている部分もあります。
ギターヒーローの発掘:トニー・アイオミ
ブラック・サバスのギタリスト、トニー・アイオミは、指を切断した不自由な手で独特の重いリフを生み出し、ヘヴィメタルの礎を築いた人物として高く評価されています。
2. ソロ転向後の快進撃|オジー・オズボーン時代
1979年にブラック・サバスを脱退したオジーは、ソロとして新たなキャリアをスタート。
ここから、彼の“帝王”としての地位はさらに確固たるものになります。
ソロ・スタジオアルバムの歴史
- Blizzard of Ozz(1980年)
- Diary of a Madman(1981年)
- Bark at the Moon(1983年)
- The Ultimate Sin(1986年)
- No Rest for the Wicked(1988年)
- No More Tears(1991年)
- Ozzmosis(1995年)
- Down to Earth(2001年)
- Under Cover(2005年 カバーアルバム)
- Black Rain(2007年)
- Scream(2010年)
- Ordinary Man(2020年)
- Patient Number 9(2022年)
彼のソロ活動は、常にトップクラスのギタリストを従え、質の高い楽曲を世に送り出してきました。
ギターヒーローの発掘者としての手腕
- ランディ・ローズ:クラシックとメタルを融合した独自スタイルで、多くのギタリストに影響を与えた。1982年、事故により25歳で死去。
- ジェイク・E・リー:テクニカルかつメロディアスなスタイルで80年代を代表する存在に。
- ザック・ワイルド:パワフルで男臭いギタープレイが魅力。長年にわたりオジーの右腕として活躍。
3. 音楽活動以外での顔|リアリティ番組『オズボーンズ』
2002年からアメリカのMTVで放送されたリアリティ番組**『The Osbournes』**では、オジーとその家族のハチャメチャ日常生活が赤裸々に描かれました。
この番組は、当時としては革新的であり、視聴率も高く、オジーは音楽ファン以外の層からも認知される存在に。
「破天荒だけど愛すべき父親」としての一面が人気を博しました。
4. 私生活|闇と再生の物語
オジーの人生は、栄光と同時に多くの困難も抱えてきました。
アルコールとドラッグの問題
- 長年にわたってアルコールやドラッグの依存と戦い、複数回リハビリを経験。
- ソロ活動中にも暴力事件や奇行で騒動を起こしたことがある。
家族と再婚
- 一度離婚を経験し、現妻シャロン・オズボーンと再婚。
- シャロンはオジーのマネージャーとしても有能で、オジーのキャリアを支え続けています。
- 子供は3人(長男ルイス、長女エイミー、次女ケリー)。中でもケリー・オズボーンはタレントや歌手としても知られています。
5. “最後のライブ”は本当に最後
7月5日に行われたブラック・サバスの再結成ライブ「Back to the Beginning」を最後にオジーは7月22日に他界(享年76歳)。
2022年のアルバム『Patient Number 9』も高評価を得ており、まだ“現役”です。
まとめ|なぜオジー・オズボーンは“帝王”と呼ばれるのか?
- メタルの礎を築いたブラック・サバス時代
- ソロでも輝きを放ち続けた音楽的才能
- 数々のギターヒーローを世に送り出した嗅覚
- 私生活の破天荒さと、人間味あふれるリアルな一面
彼は単なるロックスターではなく、「生きる伝説」として今もなお多くの人々に影響を与え続けています。
筆者にとっても非常に影響力のあるエンターテイナーでした。特にアルバム「Bark at the Moon」は衝撃的でした。いちファンとしてご冥福をお祈りいたします。
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