日本を訪れた外国人が驚くもののひとつに、「和式トイレ」があります。
しゃがむスタイルや独特の形状に加えて、実は「水を流すときのレバー操作」にも意外な“議論”があるのをご存じでしょうか。
和式トイレのレバー、あなたは「手で押す派」ですか?それとも「足で踏む派」ですか?
実際のところ、どちらが正しいのでしょうか。
■ 手派 vs 足派 ― 街の声はほぼ半々!
近年は洋式トイレが主流になり、和式トイレを使う機会は減っています。
しかし、公園や古い公共施設などでは今も現役。
ある調査によると、およそ50人の回答のうち「手で押す派」は28人、「足で踏む派」は24人と、ほぼ拮抗する結果になりました。
足で踏む派の意見
- 「床に近いから汚い気がして、つい足で押してしまう」(10代・学生)
- 「前の人も足で踏んでると思うと、手では触りたくない」(20代・学生)
手で押す派の意見
- 「手で押すものだと思っていた」(30代・会社員)
- 「手で押すけど、トイレットペーパーを持って押してそのまま流す」(30代・会社員)
一見、どちらの言い分にも一理ありますが、実際には“正しい方法”がメーカーから明確に示されています。
 
■ メーカーの正式回答:「手で押す」が正解!
トイレメーカーのTOTOによると、
和式トイレのレバーは**「手で押す」**ことを前提に設計されています。
TOTO広報部コメント
「弊社の設計としては手で押す仕様です。足で踏むと水漏れや部品の破損、メッキ剥がれなどが起こる可能性があります。
また、メッキが剥がれた部分でケガをする恐れもありますので、足で操作するのは避けてください。」
つまり、「足で踏む」はメーカー非推奨。
強い力でレバーを押すと、内部部品(フラッシュバルブ)に負担がかかり、水漏れなどの原因になるそうです。
■ 自治体も「手で押して」と呼びかけ
実際に米子市役所でも、庁舎内にある22個の和式トイレについて、
「レバーは手で押してください」と市民に呼びかけています。
理由はやはり「故障しやすくなるため」。
公衆トイレの維持管理コストを考えても、誤った使い方は避けたいところです。
■ それでも気になる「衛生面」はどうすれば?
「汚いから触りたくない」という声ももっともです。
その場合は、次のような方法がおすすめです。
- トイレットペーパーを手に巻いて押す
- ハンカチやティッシュで軽く押す
- 使用後は手洗いを丁寧に行う
TOTOも「トイレットペーパーを介して手で押す」ことを推奨しています。
強い力を加えず、軽く押すだけで十分に水は流れます。
■ 足で踏む文化が生まれた背景とは?
では、なぜ「足で踏む派」が一定数存在するのでしょうか。
その背景には、「公共トイレ=汚い場所」という意識や、
立ち上がった状態で操作しやすいという“実用性”が関係しているようです。
また、近年は自動洗浄式やセンサー式のトイレが増えたこともあり、
「手を使わずに流す」ことが一般的になってきたことも一因といえます。
 
■ まとめ:正しいのは「手で押す」。でも思いやりも大切に。
結論として、和式トイレのレバーは**「手で押すのが正しい使い方」**です。
ただし、他の利用者への思いやりや衛生面への配慮も欠かせません。
✅ 手で押す(メーカー推奨)
✅ 汚れが気になる場合はペーパーなどを使用
✅ レバーを乱暴に扱わない
和式トイレは、日本の生活文化を象徴する存在でもあります。
正しい使い方を知ることは、マナーのひとつ。
次に和式トイレを利用するときは、そっとレバーを手で押すようにしてみてください。
筆者のひとこと
筆者自身も、和式トイレはなるべく避けてしまうタイプです。
ですが、もし使う機会があれば、メーカーの推奨通り「手で」押すようにしています。
小さな行動の積み重ねが、公共マナーを守る第一歩ですね。
 
 

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