山本太郎氏の辞職が問いかける、健康と働き方の限界
れいわ新選組代表・山本太郎氏(51)が、自身の健康問題を理由に国会議員を辞職したというニュースは、多くの人に衝撃を与えました。
その理由として明かされたのが、「多発性骨髄腫の一歩手前」という状態です。
「がんではないが、安心できる状態でもない」
この曖昧で分かりにくい表現に、疑問を持った方も多いのではないでしょうか。
本記事では、
- 多発性骨髄腫とはどんな病気か
- 「一歩手前」とされる医学的状態
- なぜ過労や睡眠不足が問題視されるのか
を、一般向けにわかりやすく解説します。
多発性骨髄腫とはどんな病気か
多発性骨髄腫は、血液のがんの一種です。
骨の内部にある「骨髄」で、抗体を作る役割を担う形質細胞ががん化し、異常な免疫たんぱく(M蛋白)を大量に産生します。
進行すると、以下のような全身への影響が現れることがあります。
- 骨がもろくなり、骨折しやすくなる
- 貧血による強い倦怠感
- 腎機能障害
- 免疫力低下による重症感染症
特に注意すべき点は、初期には自覚症状が乏しいことです。
「疲れやすい」「腰や背中が痛い」「年齢のせいかも」と見過ごされやすく、発見が遅れるケースも少なくありません。
「一歩手前」とは医学的に何を指すのか
山本氏が言及した「一歩手前」という表現は、医学的には次のような前駆状態を指す可能性が高いとされています。
MGUS(単クローン性免疫グロブリン増加症)
- 血液中にM蛋白が見られるが、臓器障害はない状態
- がんではない
- ただし、毎年約1%が多発性骨髄腫へ進行すると報告されている
無症候性(くすぶり型)多発性骨髄腫
- すでに骨髄内で異常な形質細胞が増えている
- まだ症状や臓器障害は出ていない
- 初期数年間の進行リスクが比較的高い
これらはいずれも、「治療は不要だが、厳重な経過観察が必要」な段階です。
決して「問題なし」と言える状態ではなく、生活や仕事の負荷を見直すべき重要なサインとされています。
過労・睡眠不足と免疫の関係
専門家の指摘で特に注目されるのが、
慢性的なストレスや睡眠不足が免疫機能に与える影響です。
近年の医学研究では、
- 睡眠不足が免疫の監視機構を低下させる
- 慢性ストレスがホルモンバランスを乱す
- その結果、がんや心血管疾患のリスクが高まる可能性
が示唆されています。
政治家に限らず、
長時間労働・不規則な生活・強い精神的緊張が続く環境は、
医学的に見て健康に優しいとは言い難いのが現実です。
高齢化と「責任ある撤退」という選択
日本の政界は、70代後半から80代の政治家も少なくない「高齢化構造」にあります。
この年代は、がん、脳卒中、心疾患、認知機能低下のリスクが急上昇する時期でもあります。
最近では、
- 菅直人元首相(79)が認知症を公表
- 菅義偉元首相(77)が政界引退を表明
するなど、自らの健康と向き合い、第一線を退く決断をした例もありました。
健康問題の公表は、支持率低下や選挙への影響を恐れて避けられがちです。
しかし、万全でない状態のまま重大な判断を続けるリスクは、個人だけでなく社会全体に影響を及ぼします。
筆者の見解:あらためて「睡眠」の価値を考える
気になったのは、
「高齢に加え、慢性的なストレスと睡眠不足が続くと、免疫の監視機構が低下する可能性がある」
という専門家の指摘です。
政治家の生活スタイルには個人差があるため、評価は控えます。
ただ一つ確かなのは、十分な睡眠を確保できない生活は、人生の質(QOL)を確実に下げるということです。
病気を防ぐためだけでなく、
「自分らしく働き、生きるため」にも、
睡眠は後回しにしてよいものではありません。
山本太郎氏の決断は、
健康と責任の境界線を社会全体に問いかける出来事だったと言えるでしょう。
※本記事は一般的な医学情報をもとに構成しており、特定の診断や治療を目的とするものではありません。体調に不安がある場合は、必ず医療機関にご相談ください。

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