― 年間約5万人が発症、早期受診が視力を守るカギ ―
「目が充血してかゆい」「最近、黒い点が見える」
そんな症状を花粉症だと思って放置していませんか?
実はその症状、失明に至る可能性もある目の病気「ぶどう膜炎」かもしれません。
ぶどう膜炎は、花粉症(アレルギー性結膜炎)と非常によく似た症状を示すため、発見が遅れやすい病気として知られています。
この記事では、最新の報道と専門医の見解をもとに、
- ぶどう膜炎とはどんな病気か
- 花粉症との見分け方
- 放置するとどうなるのか
- 治療法と最新の医療動向
- 日常生活で気をつけるポイント
をわかりやすく解説します。
ぶどう膜炎とは?|目の“奥”で起きる炎症
ぶどう膜炎とは、目の中にある「ぶどう膜」に炎症が起こる病気です。
ぶどう膜を構成する3つの部位
- 虹彩:目に入る光の量を調節
- 毛様体:ピント調節や房水の分泌
- 脈絡膜:網膜に栄養を供給
このいずれか、または複数に炎症が起こると、視力低下・視野障害・最悪の場合は失明につながることがあります。
日本では年間およそ5万人が新たに発症するとされ、決して珍しい病気ではありません。
原因はさまざま|感染症・自己免疫疾患が関与
ぶどう膜炎の原因は大きく2つに分かれます。
① 感染性ぶどう膜炎
- ウイルス(ヘルペスなど)
- 細菌
- 真菌(カビ)
- 寄生虫
血流に乗って病原体が目に到達し、炎症を引き起こします。
② 非感染性ぶどう膜炎
- ベーチェット病
- サルコイドーシス
- その他の自己免疫疾患
全身の病気の一症状として発症するケースも多く、眼科だけでなく内科的な評価が必要になることもあります。
花粉症とそっくり?見逃されやすい症状
主な症状
- 目の充血
- 視界がかすむ
- 飛蚊症(黒い点・糸くずのようなものが見える)
- 目の奥の痛み、眼精疲労感
- 視力低下
特に注意すべきなのが飛蚊症や視力低下です。
花粉症との決定的な違い
- 花粉症:目の表面の炎症(結膜)
- ぶどう膜炎:目の内部の炎症
見た目では区別がつかず、自己判断は非常に危険と専門医は警鐘を鳴らしています。
放置は危険|治療の遅れが視力を奪う
ぶどう膜炎は、治療せずに放置すると慢性化・再発を繰り返しやすい病気です。
実際に、
- 「そのうち治ると思っていた」
- 「どこに行けばいいかわからなかった」
といった理由で受診が遅れ、視力障害が進行した例も報告されています。
合併症のリスク
- 白内障
- 緑内障
- 網膜障害
- 永続的な視力低下・失明
治療法|ステロイド治療が基本(最新動向あり)
一般的な治療の流れ
- ステロイド点眼
- 改善しない場合 → 眼内注射
- さらに重症 → 内服薬・点滴治療
症状の程度や原因に応じて、段階的に治療が強化されます。
【最新情報】生物学的製剤の使用も
近年では、再発を繰り返す難治性ぶどう膜炎に対し、
**免疫を標的とした生物学的製剤(抗TNFα抗体など)**が使われるケースも増えています。
※治療方針は個人差が大きく、専門医の判断が不可欠です。
専門医が少ない現実|病院選びも重要
ぶどう膜炎は診断が難しく、専門医の数が限られているのが現状です。
- 眼科 → 内科
- 内科 → 眼科
と受診先を迷い、治療が遅れるケースも少なくありません。
👉 **「ぶどう膜炎を扱っている眼科」「大学病院・専門外来」**への紹介を受けることが、回復への近道になります。
予防法はある?|できることは「早く気づく」こと
現時点で、ぶどう膜炎を完全に予防する方法はありません。
ただし、日常生活で意識したいポイントはあります。
目を守る習慣
- 目薬で目の表面の汚れを洗い流す
- 紫外線対策(サングラス・帽子)
- 目の異変を感じたらすぐ眼科へ
まとめ|「花粉症かな?」で済ませないで
ぶどう膜炎は、
- 花粉症と見分けがつきにくい
- 放置すると失明のリスクがある
- 早期治療で視力を守れる
という、非常に重要な目の病気です。
「充血」「かすみ」「飛蚊症」
この3つがそろったら、迷わず眼科受診を。
大切な目を守るためにも、違和感を感じたら早めの行動を心がけましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療を代替するものではありません。症状がある場合は、必ず医療機関を受診してください。

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