飛行機に乗るとき、CA(客室乗務員)から「スマートフォンを機内モードにしてください」とアナウンスされますよね。
でも正直、「機内モードにしなくても問題ないんじゃない?」と思ったことはありませんか?
実はその“機内モード忘れ”、パイロットの集中を乱す原因になる可能性があるのです。
今回は、元ボーイング747パイロットが語った「機内モードの重要性」について紹介します。
パイロットが警告「通信にノイズが走る」
2024年10月9日、英紙『デイリー・メール』が報じたところによると、
元ボーイング747パイロットで英国航空操縦士協会のマーティン・ドレイク氏は次のように語っています。
「乗客が機内モードにしないままスマートフォンを使用すると、操縦室の通信システムに“ピンポン”というノイズが発生することがある」
このノイズは航空管制官との交信中にも入り込み、重要な指示を聞き逃すリスクを高めるとのこと。
直接的なシステム障害を起こすほどではないものの、
「集中を乱す」「誤認を生む」など、安全運航に支障をきたす可能性があるそうです。
「機内モード」は乗客と乗務員の安全のため
ドレイク氏は次のようにも強調しています。
「機内モードへの切り替えは航空会社の“お願い”ではなく、安全確保のための手順です。」
パイロットや航空管制官は、音声通信で離着陸や航路変更などの重要な指示をやり取りしています。
その最中にスマホ電波のノイズが混ざると、誤解が生じる可能性も。
特に悪天候時や混雑した空域では、わずかな雑音が命取りになるケースもあるのです。
元パイロットが教える「快適な空の旅」のコツ
ドレイク氏は、安全だけでなく快適な空の旅を楽しむためのアドバイスもいくつか紹介しています。
① シートベルトサイン中は席を立たない
サインが点灯している時は、突発的な揺れ(乱気流)が発生する可能性があります。
席を立つと、自分だけでなく周囲の乗客にも危険が及ぶため注意が必要です。
② フライトにおすすめの時間帯は午前8〜10時
この時間帯は、気流が安定しており天候も穏やかなことが多いとのこと。
また人間の体内リズム的にも、リラックスして過ごしやすい時間帯だそうです。
③ 長距離便では「大きめの枕」を持参
手荷物に入るサイズの四角い枕があると、首や腰の負担が軽減されます。
宿泊先でも使えるため、一つ持っておくと便利です。
早朝便は「揺れが少なく遅延も少ない」
一方、アメリカの元パイロットで人気YouTuberのキャプテン・クリス氏も、
自身のチャンネルで「早朝便は空気が冷たく静かで揺れが少ない」とコメント。
出発遅延のリスクも低いとし、ドレイク氏の意見を裏付けています。
スマホ操作ひとつで「安全」が変わる
飛行機を操縦するのは人間です。
最新の機器を使っていても、最終的な判断を下すのはパイロット。
だからこそ、乗客一人ひとりの協力が安全運航を支えているのです。
筆者自身も、離陸前には必ずスマホを「機内モード」または「電源OFF」に切り替えるようにしています。
それはルールだからではなく、目の前のパイロットが集中できる環境を守りたいからです。
まとめ:小さなマナーが大きな安全につながる
- 機内モードを忘れると、パイロットの通信にノイズが入る可能性がある
- 機内モードは「安全を守るための手順」であり、形式的なルールではない
- 快適なフライトには、シートベルト・時間帯・枕などの工夫も有効
ほんの数秒の操作で、空の安全が守られる。
次に飛行機に乗るときは、ぜひ「機内モード」を忘れずに。
あなたのそのひと手間が、乗員と乗客すべての安心につながります。

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