今回は映画「アイカーン -ウォール街最強の投資家(原題:Icahn: The Restless Billionaire)」についてです。
ストーリー;
この半世紀の間にゼロから資産200億ドルを築き上げた投資家、カール・アイカーン。彼の名を一躍、世に知らしめたのは家電メーカーの経営をめぐる争いだった。それを皮切りに数々の企業に投資して莫大な利益を上げたが、彼の原動力は必ずしもお金ではない。
カール・アイカーン氏のプロフィール;
東欧から移民したユダヤ教を信仰するユダヤ系カントルの父と、学校教師の母のもとにニューヨーク市クイーンズ区に生まれた。ニューヨークのファーロックアウェイ高校を経てプリンストン大学で哲学を専攻して卒業する。のちにニューヨーク大学で医学を専攻するも、中退する。
1961年に25歳でドレフュス商会(1994年からメロン・フィナンシャル)で働き始めた。1968年、自身のヘッジファンドIcahn & Co.(後のアイカーン・エンタープライズ)を設立した。
2015年9月末時点でアイカーンは投資総額約1兆7000億円のファンドを運営し、企業の経営権を取得する「乗っ取屋」として有名にある。たとえば1985年にトランス・ワールド航空(TWA)を買収した。このころ、アイヴァン・ボウスキーやマイケル・ミルケンと並び、ガルフ・アンド・ウェスタンなどの買収をめぐりウォール街市場でのインサイダー取引を疑われていた。
2000年以降、アイカーン・エンタープライズは年平均22%の運用成績を収めている。2004年、マイラン株を買収して議決権を増やし、マイラン名義でKing Pharmaceuticals を買収。2006年2月、ラザードCEO と作成した343ページに及ぶ企画書にタイムワーナー買収を盛り込んだ。
また、2010年6月までブロックバスター (企業) の重役であった。同年7月にメンター・グラフィックスの14%を買収し、2011年2月に買収提案までした。2012年10月31日、ネットフリックスの10%を買収。2015年11月23日、ゼロックス株の持分7.13%を公開。こうした例に見られるように、近年は少数持分を取得した上で経営改革を迫る手法をとるようになった。
感想;
映画「ウォール街」の主人公、「強欲は善」がモットーのゴードン・ゲッコーのモデルの1人と言われるアイカーン氏。彼の日常と仕事中の雰囲気をドキュメンタリー式で記録した映画ですが、本作・インタビュを通じて、彼の功績のすごさ、勝負への執着心、人格を垣間見ることができました。特に過小評価されている企業の株(割安株)を見つけ出す能力/執着が投資家として成功した要因の一つでしょう。
特に気になったのは、TWA買収後、CEOに就任するが、業績不振で倒産。その責任は全て自分にあると認めている点、息子の投資家としての資質を試すため1年で10%以上の利益を上げる課題を課して、結果IT関連株への投資を始めた点などです。いつか、息子さんがアイカーン・エンタープライズを継承するのでしょう。
あと、85歳を超えても現役の投資家として活躍されていて、趣味のテニス、チェス、などを楽しまれている点が素晴らしいと思いました。に感心しました。投資家をしているのはお金のためではなく、勝負ごとが好き(お金儲けは買った証)というのが長く続けられる理由なのでしょう。ウォーレン・バフェットさんと似ていますね。彼らはFIREしないのです。
以上、今回は映画「アイカーン -ウォール街最強の投資家(原題:Icahn: The Restless Billionaire)」についてでした。
本記事が、皆様の投資、FIREのマインドセットの参考になると幸いです。
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