今回は前回の記事に続き、電気自動車メーカーのテスラとBYDについて、主要構成部品に焦点を当て、それらの今後についてお話ししたいと思います。
さて、電気自動車の主要部品と言えばバッテリー、モーター、マイコン…。そう、昨年、部品不足で自動車の生産ができなくなって話題となったマイコンについてです。
不足の理由・背景としては、新型コロナウイルスの影響長期化やウクライナ紛争の勃発に伴い、2022年はさまざまな物資のサプライチェーンが一層混乱した年となったが、自動車産業においても、金属やプラスチックなどの原材料、半導体などの不足が長期化したことで、自動車メーカーの生産が計画通りに進まず一時的に生産調整が必要となるなどの事態となった。
自動車1台当たりに搭載される電装品/ECUの数は約30個と言われ、今後搭載数は年々増加し、2035年には46.6個になるそうです。
さらに、現在は「100年に1度のパラダイムシフト」といえる真下で、CASE実現に向け自動車に使用される電装品やシステム、デバイスも大きな変化にさらされています。
そのような状況で、BYDは、アメリカによる半導体チップの対中輸出禁止措置(強化)により、主要マイコン(CPU, GPUなど)メーカーであるNVIDIA、Qualcom、Infinion、Renesasなどが入手できなくなる恐れがあり、今後は電気自動車のみならず、スマートフォン、家電など半導体・マイコンを使用している全ての製造業に影響を与えることになると考えられます。
従って、BYDの優位性はここ数年に限られ、後はマイコン業界で技術的アドバンテージのあるマイコンメーカーを使用できる中国以外の電気自動車メーカーに優位性が高くなり、その差は開いていくと思えます。
以上、今回は「(続)テスラか、BYDか」についてでした。
この記事を読むことにより、皆様の自動車への関心が深まると幸いです。
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