SNSや掲示板を見ていると、やたらと繰り返し使われる画像やフレーズに出会うことはありませんか?それこそが「インターネット・ミーム」と呼ばれるものです。もはや日常的なネット文化の一部となっており、私たちの会話や社会現象にも深く影響を与えています。
本記事では、インターネット・ミームとは何か、その起源や特徴、そして社会への影響について分かりやすく解説します。
ミームの起源 ― 遺伝子になぞらえた文化の伝達
「ミーム(meme)」という言葉は、1976年に生物学者リチャード・ドーキンスが著書『利己的な遺伝子』の中で提唱した新しい概念です。
- 遺伝子(gene)がDNAを通じて生物の特徴を次世代に伝えるように
- ミーム(meme)は文化や情報を模倣によって人から人へと伝える
という考え方です。
インターネット時代以前から存在した概念ですが、SNSの登場により爆発的に拡散するようになりました。これが「インターネット・ミーム」と呼ばれる現象です。

インターネット・ミームの特徴
インターネット・ミームには、従来の文化的模倣にはなかった特質があります。
- 拡散速度が圧倒的に速い:数日で世界中に広がることも
- 改変されやすい:ユーザーが自由にアレンジし、新たな派生が生まれる
- 痕跡が残る:ネット上にログが残るため、拡散経路を追いやすい
- 集団アイデンティティを形成する:内輪ネタのように「分かる人には分かる」笑いが仲間意識を強める
例えば「柴犬のDoge(ドージ)」や「Rickroll(リックロール)」などは、単なるジョークを超えて、世界中のネット利用者に共有された文化となりました。
ミームが社会に与える影響
インターネット・ミームは単なるおもしろネタにとどまりません。
- 政治運動:対立陣営への批判や風刺を込めたミームが拡散される
- マーケティング:低コストで広がる「バイラル広告」として活用される
- 金融市場:いわゆる「ミーム株」現象(例:GameStop株の急騰)
このように、笑いやネタとしての役割を超えて、現実の社会や経済にも大きな影響を及ぼしています。

なぜ人はミームに惹かれるのか?
人々がミームに反応するのは、単に面白いからだけではありません。
- 共感できる日常描写
- 時事ネタをユーモラスに再解釈
- 「自分だけが分かる」内輪感覚
これらが組み合わさることで、SNS時代における「デジタルな共通言語」として機能しているのです。
まとめ ― ミームは現代の文化遺伝子
「ミーム」という言葉は学術的な概念から始まりましたが、インターネットとSNSによって新しい意味を獲得しました。
それは単なる流行のジョークではなく、人々の思考や行動をつなぐ文化的な遺伝子とも言えます。
筆者にとってミームといえば「ミーム株(GameStop)」を思い浮かべますが、こうして見てみると「インターネット・ミーム」という形でも文化は進化しているのだと感じます。今後も新しいミームが登場し、社会を揺さぶる出来事を生み出していくことでしょう。
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