お昼の時間になると、オフィス街の路上で販売されているお弁当をよく見かけます。
限られた昼休みに、手軽に温かい弁当を買えるのはありがたい存在ですよね。
しかし、ふと気になりませんか?
「この弁当、ちゃんと許可を取って販売しているのだろうか…?」
実は、街頭での弁当販売には法律上のルールや許可が必要です。
今回は、「路上での弁当販売は違法なのか」「どうすれば合法的に販売できるのか」をわかりやすく解説します。
路上販売には「道路使用許可」が必要
まず最初に確認したいのが、**道路交通法に基づく「道路使用許可」**です。
公道や人通りの多い歩道で露店や弁当を販売するには、警察署からこの許可を得る必要があります。
特に、テーブルを出して長時間販売する場合は「第3号許可(露店営業)」が必要です。
ただし、これは基本的にお祭りや地域イベントなど、一時的・公共的な目的の場合にのみ認められるもの。
個人が営利目的で毎日販売する場合は、許可が下りることはほとんどありません。
つまり、
「駅前で弁当を並べて販売する」
「歩道の一角にワゴンを出す」
といった行為は、無許可で行うと道路交通法違反になる可能性が高いのです。
無許可販売のリスク:民事責任や不退去罪も
無許可で弁当を販売すると、法的なリスクも発生します。
- 公道で無断営業 → 道路交通法違反
- 鉄道会社などの私有地で販売 → 不退去罪(刑法130条)
- 消費者に被害が出た場合 → 不法行為責任・損害賠償
特に、食品販売の場合は「食中毒」「表示違反」などが起きれば、民事責任を問われることもあります。
「ちょっとした副業のつもり」が思わぬトラブルに発展することもあるので注意が必要です。
弁当販売には「食品衛生法」に基づく営業届も必須
弁当を販売する場合、食品衛生法の営業許可・届出も必要です。
2021年の法改正により、弁当販売は「そうざい製造業」や「飲食店営業」などの区分に該当します。
つまり、弁当を調理・包装して販売する場合は、
- 保健所への届出
- 衛生管理責任者の設置
- 許可施設(保健所の基準を満たすキッチン)
が必要になります。
たとえ家庭のキッチンで作った弁当でも、それを販売目的で使用するのはNG。
「営業用キッチン」で調理したものでなければ販売できません。
では、合法的に弁当を売るには?
完全に「合法的」に弁当販売を行う方法はいくつかあります。
① 私有地で販売する
道路に面した店舗の軒先や駐車場などの私有地であれば、「道路使用許可」は不要です。
ただし、土地所有者の許可は必ず必要。
気になる場所がある場合は、住所と地番を調べて、法務局で所有者を確認し、使用許可を得ましょう。
② キッチンカー(移動販売車)で販売する
もう一つの方法が、**移動販売車(キッチンカー)**による営業です。
これは「行商」として扱われるため、道路使用許可の対象外となります。
- 公園や企業敷地などのスペースを借りる
- 保健所で「飲食店営業」または「そうざい製造業」の許可を取得する
車両販売なら、固定費が少なく、移動も自由。
最近では、軽トラを弁当販売用に改造する例も増えています。
| 項目 | キッチンカー | 弁当販売車 |
|---|---|---|
| 調理設備 | 必須 | 無くてもOK(完成品販売) |
| 営業許可 | 飲食店営業 | そうざい製造業など |
| 初期費用 | 約100〜300万円 | 軽トラ改造ならコスト低め |
路上販売の最大の問題:衛生と安全
弁当販売で最も重要なのは、衛生管理と食品表示です。
販売時には以下の情報を明記する必要があります。
- 製造者(販売者)名と住所
- 原材料名・添加物
- 消費期限
- 保存方法
特に夏場は、弁当の温度管理が食中毒防止の鍵。
保冷剤やクーラーボックスなどで温度を一定に保ち、販売時間を短く設定することが求められます。
保健所も「弁当販売=リスクが高い」として厳しく指導する傾向があります。
路上販売は夢がある。でも「合法的に」が大前提
確かに、路上販売には魅力があります。
- 家賃ゼロで始められる
- 売れる場所を自分で選べる
- 副業としても手軽
しかし、無許可で販売すると**「違法」扱い**になり、最悪の場合は警察沙汰にもなりかねません。
せっかくのビジネスチャンスを潰さないためにも、
- 保健所での営業届
- 土地所有者の許可
- 適切な衛生管理
この3点を確実にクリアしてから始めることが大切です。
まとめ:合法的な弁当販売で信頼されるビジネスを
弁当の路上販売は、「低コストで始められる夢のビジネス」に見える一方、法律と衛生の壁があります。
無許可での販売は、罰則だけでなく、信頼を失う原因にもなります。
もしあなたが本気で弁当販売を考えているなら、
- 「私有地での販売」または「移動販売車での営業」
- 「保健所への届出と衛生管理」
この2つを徹底することで、合法的かつ持続可能なスタイルを築けます。
安全で美味しい弁当を、安心して提供できるように。
「その弁当、大丈夫?」と聞かれても胸を張って「もちろん合法です!」と言えるようにしていきましょう。
🥢ポイントまとめ
- 公道での販売は「道路使用許可」が必要
- 保健所への営業届も必須
- 私有地や車両販売なら現実的に可能
- 衛生管理と表示義務を守ることが信頼のカギ

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