「フロリダでイグアナが木から落ちてくる」
一見すると冗談のようなこの現象が、2026年1月、現実の出来事として報じられました。記録的な寒波がアメリカ南東部を襲い、温暖な気候で知られるフロリダ州でも例外ではなかったのです。
記録的寒波で起きた「イグアナが凍る」現象
米フロリダ州魚類野生生物保護委員会(FWC)によると、グリーンイグアナなどの爬虫類は寒さに弱く、気温が急激に下がると一時的に筋力を失い、凍ったような状態になります。
その結果、木の上で動けなくなったイグアナが、重力に逆らえず地面に落下するという現象が各地で確認されました。
重要なのは、これらのイグアナは死んでいるわけではないという点です。気温が上がれば再び動き出す可能性があります。
なぜ回収が呼びかけられたのか
FWC[フロリダ州魚類野生生物保護委員会(Florida Fish and Wildlife Conservation Commission)]は1月30日、南部および南西部地域の住民に対し、「凍った」イグアナを許可なく回収することを特例的に認めると発表しました。
理由は明確です。
- グリーンイグアナは侵略的外来種
- 在来種の生態系に深刻な悪影響を及ぼす
- 農作物被害やインフラ損傷、人身被害のリスクもある
回収された個体は、人道的に殺処分されるか、適切な許可を持つ業者に引き渡されます。
なお、FWCは
「イグアナを家の中に入れて温めてはいけない」
と強く警告しています。温めることで意識を取り戻し、防御行動に出て噛みつく危険があるためです。
寒波はなぜ起きた?地球温暖化との関係
今回の寒波は、北極圏の冷たい空気が南下することで発生したとされています。
ここで多くの人が疑問に思うのが、
「地球温暖化なのに、なぜこんなに寒くなるのか?」
という点でしょう。
近年の気候研究では、地球温暖化がジェット気流を乱し、極端な寒波や猛暑を引き起こしやすくしているという指摘が増えています。
- 北極の温暖化 → 寒気と暖気の境界が不安定に
- その結果、寒気が本来届かない地域まで流れ込む
- 「極端な寒さ」と「異常な暑さ」が同時に増える
つまり、寒波も温暖化の影響の一部と考えられているのです。
人間と動物に問われる「対応力」
今回のイグアナの件は、単なる珍ニュースではありません。
- 温暖地に適応した生物が、急激な環境変化に対応できない現実
- 人間社会もまた、インフラ・農業・健康面で同様の課題を抱えている
極端な寒さ、極端な暑さ。
これからの時代は「平均気温」よりも、異常値への耐性が問われる時代になりつつあります。
まとめ:異常は、もはや「日常」になりつつある
フロリダでイグアナが凍る──
かつてなら信じられなかった出来事が、現実として起きています。
気候変動は、遠い未来の話ではありません。
私たちの生活圏、生態系、そして「常識」を静かに、しかし確実に変え始めています。
この異常を「珍しい出来事」で終わらせず、
これから何が起き得るのかを考えるきっかけにしたいものです。

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