今回は「コネクティッド」についてお話ししたいと思います。
ここで言う「コネクティッド」は現在自動車業界で開発が進んでいるCASE (Connected Automated/Autonomous Shared Electric)の”C” コネクティッドについてです。
この記事を読むことで、自動車業界の動向を学ぶ際や自動車購入の参考になれば幸いです。
世の中のIOT (Internet Of Things:ものをインターネットでつなぐこと) 化に伴い、自動車業界でも車とそのほかのものをつなぐ(コネクト)技術開発が進んでいます。ICT (Information and Communication Technology:情報通信技術)の車載化とも言えます。
コネクティッド化の「メリット」としては、
「緊急通報」、車両に搭載されている各種センサーが異常(事故によるエアバッグ作動、バッテリー低下、ドライバーの体調不良など)を検知した場合、またはドライバーが緊急通報ボタンを押した場合に、GPSを介した位置情報などと共に緊急コールセンターに通知し(最寄りの警察や消防署などの)緊急対応を促す。このシステムは既にヨーロッパで義務化。
「車両追跡」、所有する車の駐車位置、盗難に遭った時などにその車の位置を追跡するシステム。単に自分の車の位置を確認できるだけでなく、盗難に遭った場合、車を犯罪に利用されることも防ぐ効果がある。車の所有者はスマートフォンなどを通じて車の位置を確認、またはコールセンターからの連絡を受ける。盗難の場合は、警察に被害届を提出することで車両追跡を行う。
「保険料減額」、適用する機能によっては保険料が安くなる可能性があり、自分の用途に合った保険料を適用することができる。ソニー損保、あいおいニッセイ同和損保などが、コネクテッドカーを活用した自動車用プラン、「テレマティクス保険」を販売。
「エンターテインメント」、(自動運転が実用化されるまでは運転者以外は)移動中に映画やゲームが楽しめるようになる。YouTube、Netflix、huluやAmazonプライムなどの動画配信サービスが車載端末でも利用が可能に。メジャーなものではAppleがiPhoneなどの端末を接続することで、iPhone内のアプリをそのまま車載端末で利用できるサービス「Apple CarPlay」を提供。
「フレキシブルなルート検索」、交通事故、自然災害の時などに、カーナビの渋滞情報に加え、交通センターなどに集約された情報を基に他車と情報を共有しながら、渋滞を回避するためのフレキシブルなルートを検索することに役立てる。
「OTA(Over The Air)」、OTAによりシステム(ソフトウェア)を適時最新のものに更新することができる。スマートフォンのシステムを最新に保つのと同じように車両システムを最新の状態にアップデートする。テスラでは既に実用化。
「自動運転」、自車と他の物体/構造物や他車の位置関係を通信によって相互に共有/認識することで、より正確な自動運転を可能にする。5G通信を導入することで実用化?
コネクティッド化の「懸念点」としては、
「ハッキング」のリスク。
数年前にフォード車のハッキングやスマートキー搭載車の盗難(通称”リレーアタック”)が話題になりました。その脆弱性をメーカーが速やかに対策したため、これらはいつの間にか話題にならなくなりましたが、ハッキング/サイバーアタックの懸念がなくなることはないでしょう。
メーカーの対応に加え、ユーザーも自分で自分の身を守れるよう、端末は常に最新の状態に保つ。パスワードを適切に管理する。端末では信頼性の低いサイト/広告にアクセスしないなど防衛策が必要です。
実用刺されているコネクティッドの例; トヨタ : T-Connect, 日産 : Nissan Connect、マツダ : マツダコネクティッドサービス。
以上、Technology/テクノロジー – コネクティッドについてでした。
自動車業界の動向を学ぶ際や自動車購入の参考になれば幸いです。
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