キャピタリズム・マネーは踊る

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今回は映画「キャピタリズム・マネーは踊る」についてです。

ストーリー;

2008年の9月15日に起きたリーマン・ブラザーズの経営破綻は金融危機の引き金となり、世界経済は大不況に陥った。しかし、実際はそれより以前からアメリカでは住宅ローン延滞のため、自宅を差し押さえられ、立ち退きを迫られている家族がアメリカ各地で続出していた。

マイケル・ムーア監督は、ギブ・アンド・テークのテークする(奪う)方がほとんどである現状こそ、キャピタリズム(資本主義)であると告げる。実際に、コンド・バルチャーズ(マンションのハゲタカ)を経営するフロリダの不動産会社は、差し押さえた住宅の転売で儲けている。

1989年、ムーアは故郷でありGM(ゼネラル・モーターズ)創業の街・フリント(デトロイト)を訪れる。GMは当時40億ドルの収益があったが、数万人のリストラを断行した。その20年後、GMは倒産した。ムーアはGM本社にて、会長との面会を求めるが断られる。

そこで、GMで33年働いた父と工場の跡地に赴く。アメリカの体制は民主主義ではなく、1%の富裕層が底辺の95%より多い富を持ち独占的に利益を得る社会という意味の“プルトノミー”だという説がある。

今の若手科学者は学生ローンの返済のため、ウォール街に職を求める。そして、ハーヴァード大学経済学部の教授さえ説明できないほど複雑な金融商品を開発した。ムーアはその内容が分からず、元リーマン・ブラザーズの社員に尋ねるが、理解できない。

住宅を担保に融資し、さらに再融資して利殖できるようにし、返済できなければ家を差し押さえるというサブプライムローンを、住宅ローン最大手のカントリーワイドは一般庶民に売りまくった。その結果、住宅ローンは焦げ付き、2008年9月15日、リーマン・ブラザーズが破綻する。

株価は大暴落し、税金7千億ドルを不良債権の買い取りのために投入する救済法案が可決される。ムーアは議会監視員会の会長に7千億ドルの行方を聞くが、会長は分からないと答える。

また、元ゴールドマン・サックス会長のポールソン財務長官に電話をすると、名乗った途端に切られてしまう。そこで、ムーアは大型トラックに乗り、$マークのついた袋を持ち、「僕たちの金を返せ!」とウォール街へ突入していく。

感想;

お馴染みマイケル・ムーア監督の本作ですが、同監督の他の作品と同様、問題の被害者に登場させ、彼らの悲惨な状況を紹介(演出?)し、観る者を圧倒します。

今回は、所得格差の例として民間航空会社のパイロットの給料、低賃金のサブプライムローンの被害者の現状を紹介し、同情を誘います。

リスクを良く理解もせずに金融商品に手を出して、家を差し押さえられる人々、明らかに返済能力がないと思われる人々に金を貸す銀行と、低所得で、定職もない人間が住宅ローンを組むことができる。

一方、その原因を作った銀行、投資銀行や保険会社は税金で救われる。このシステム(資本主義)に根ずく問題は根が深く、解決には時間がかかりそうです。

トマ・ピケティさんも仰っているように、我々庶民は社会の仕組みを学び、(正しい)国のトップを選び資本主義社会を再構築する必要があります。

以上、今回は「キャピタリズム・マネーは踊る」でした。

この記事を読むことで皆様のFIREマインドの参考になると幸いです。

プロフィール
著者
diamondken

完全FIREを目指している一般独身男性。
約30年、自動車業界/外資系自動車部品メーカーに従事。
自動車用電装部品の開発にてSW, HW, SYS, PMを経験/担当し今に至る。
趣味はテニス、映画/音楽鑑賞、ゲーム(PS)、読書、旅行、楽器/エレキギターなど。
完全FIRE/経済的自立を実現すべく、資産運用、副業、投資、税金について勉強中。
TOEICスコア: 960

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