今回は映画「Time/タイム」(原題: In Time)について、筆者の感想を交えてお話ししたいと思います。
今回、この作品を取り上げた理由は、作品を通して「時間」と「お金」の価値観を少し変わった視点で考えることができるからです。自由な人生を歩む上で必要な要素の一つですね。
ストーリー(Wikipediaより一部抜粋);
そう遠くない未来、人類は遺伝子操作で25歳から年を取らなくなることが可能に。人口増加を防ぐため、通貨が時間となり、人々はお金の代わりに自分の時間で日常品から贅沢品まで支払うこととなった世界が舞台。
また、居住区を移動するには通行料を時間で支払う必要があるため貧困層の地域と富裕層の暮らす町は実質的に隔離されている。
裕福な(時間を十分に持っている)人々は永遠にも近い時間を生きることができるが、貧困層の人々は働くことでわずかな時間を給料として受け取り、生活していた。
人々の左腕に光る時間表示が残された時間を表し、それが”0″になるとき、人々は命を失う。
また、自分の腕を上にして相手の腕をつかめば相手の持っている時間を奪い取ることができる。
この一秒一秒が無駄にできなくなった世界の中、スラム街で暮らす主人公(ジャスティン・ティンバーレイク)は時間を奪うことで生活をしているマフィア集団から一人の富裕層の男を救う。
富裕層の男は全ての自分の時間を主人公が眠っている間に与え、置手紙を残して時間切れで死亡してしまう。
主人公は117年という時間を手にするが、母親が不平等な社会の仕組みのせいで時間切れになり息絶えてしまう。
不平等な社会の仕組みに対し復讐を誓った主人公はスラム街を飛び出し富裕層が集まる場所に行くのであった。
筆者の感想;
人類が遺伝子操作で25歳から年を取らなくなることが可能となった世界で、「時間」=「命」となり、「時間」を現代のお金の様にやり取りできるSF世界のお話です。
現代では「お金」を稼ぐため、自身の時間を労働力として捧げてその対価として「お金」を得ています。つまり、未来にもらえるであろう「お金」のために自身の今の時間を捧げているわけです。貯金や投資は未来の自分にお金を託している/送っている訳ですね。
本作の設定では、皆が25歳のまま永遠に生きてもらっては困るということで人口抑制のため腕に内蔵された時間時計が導入され、超富裕層が富を維持できるように労働力確保と世界経済維持のため、物価/インフレを操作しています。また、タイムキーパーとマフィアが貧困層が富裕層になるのなど異常事態に対処するため各エリアに配置されています。
主人公とそのパートナー(元富裕層)は終盤ではロビンフッドの様に銀行/時間強盗を繰り返し、奪った時間を皆に分け与えることでこの超富裕層が富を維持できるシステム崩壊させようとするシーンでエンディングを迎えます。
本作を通じて「時間」、労働の対価としての「お金」の関係をビジュアルで感じ取れ、考えることができました。少し極端な表現ではありましたが…。
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