ANAマイルを貯めていると、「マイルを使って特典航空券を取るのが本当にお得なのか?」と考えることがあります。
特に最近は、ANAが国際線特典航空券の減額マイルキャンペーンを実施する一方、通常の国際線航空券でもタイムセールを行っています。
そこで今回は、筆者が実際に比較した成田~ホノルル線を例に、
- ANA国際線特典航空券「マイル50%OFF」
- ANA国際線航空券「タイムセール」
のどちらがお得なのかを検証してみます。
結論から言えば、「マイルを使えば必ずお得」とは限りません。現金で航空券を購入してマイルを貯める選択肢も十分検討する価値があります。
ANA国際線マイル50%OFFキャンペーンとは?
ANAでは2026年7月、対象路線の国際線特典航空券について、通常より最大50%少ないマイル数で交換できるキャンペーンを実施しました。
予約・発券期間は2026年7月23日~7月29日。対象はANA国際線エコノミークラスで、対象路線・対象便・対象期間が細かく設定されていました。
例えばホノルル線では、
- 成田~ホノルル
- 対象便:NH181/NH182/NH183/NH184
- 羽田~ホノルルは対象外
という条件でした。
また、特典航空券は座席数に限りがあり、キャンペーン期間中に予約だけしても、発券まで期間内に完了しなければ50%OFFの対象になりません。空席待ちについても注意が必要でした。
成田~ホノルルで実際に比較してみた
今回の比較条件は以下です。
① マイル50%OFFで特典航空券を購入
筆者が確認した条件では、
成田⇔ホノルル
- 往復必要マイル:20,000マイル
- 通常必要マイル:40,000マイル
- 税金・諸費用など:約101,620円
という条件でした。
つまり、通常40,000マイル必要なところ、キャンペーンによって20,000マイルで往復できる計算です。
ANA公式情報でも、ホノルル線はレギュラーシーズンで片道20,000マイル→10,000マイル、ローシーズンでは17,500マイル→8,750マイルとなっています。
② 国際線航空券タイムセールを利用
一方、同じ成田~ホノルル線について、筆者が確認した国際線タイムセールでは、
Economy Light:114,600円~
という価格が表示されていました。
実際に最安便を選択すると、
約130,190円(諸税・追加費用込み)
となりました。
したがって、今回の比較では次のようになります。
| 項目 | マイル50%OFF | 航空券タイムセール |
|---|---|---|
| 区間 | 成田⇔ホノルル | 成田⇔ホノルル |
| 座席 | エコノミー | Economy Light |
| 必要マイル | 20,000マイル | 0マイル |
| 支払額 | 約101,620円 | 約130,190円 |
| 差額 | ― | +28,570円 |
| マイル消費 | 20,000マイル | なし |
| フライトマイル | 原則なし | 獲得可能 |
| ステータス修行との相性 | △ | ○ |
| 日程の自由度 | 空席次第 | 空席・運賃次第 |
※金額は筆者が比較した時点の検索結果です。航空券価格は予約時期、搭乗日、空席状況などによって変動します。
価格差は約28,570円
今回のポイントはここです。
現金で購入する場合、
130,190円
マイルを利用する場合、
101,620円+20,000マイル
となりました。
つまり、
130,190円-101,620円=28,570円
です。
一見すると、
「28,570円も安いなら、マイル50%OFFの方が得じゃない?」
と思います。
確かにそうなのですが、ここで20,000マイルをどう評価するかが重要になります。
20,000マイルを28,570円で買ったと考えると?
両者の差額は28,570円。
その代わりにタイムセールの航空券なら、20,000マイルを手元に残せます。
つまり、
28,570円 ÷ 20,000マイル=約1.43円/マイル
となります。
これは非常に面白い数字です。
今回の比較では、
1マイルを約1.43円の価値と考えるかどうか
が、一つの判断基準になります。
例えば自分の中でANAマイルの価値を、
- 1マイル=1円程度 → 特典航空券が有利
- 1マイル=1.5円程度 → 現金購入もかなり魅力的
- 1マイル=2円以上 → 20,000マイルを残すメリットが大きい
というように考えることができます。
もちろんマイルの価値は、利用する路線・時期・クラスなどによって大きく変わります。
現金で航空券を買うと「マイルが貯まる」のがポイント
今回、筆者がタイムセールを選択肢として考えた最大の理由がこれです。
特典航空券の場合、基本的に搭乗によって新たなフライトマイルを獲得することはできません。
一方、現金で航空券を購入すれば、運賃種別などの条件に応じてフライトマイルを獲得できます。
さらに、ANAの上級会員資格やステータスを意識している人にとっては、搭乗実績を積めることも現金購入のメリットになります。
つまり、
マイル特典航空券
「20,000マイルを使って航空券を購入する」
現金航空券
「約13万円を支払って航空券を購入し、マイルを残す+搭乗実績を積む」
という違いがあります。
ただし「現金航空券なら何でもいい」わけではない
ここは注意が必要です。
タイムセールには、
- 対象便
- 対象搭乗期間
- 対象運賃
- 販売座席数
などの制約があります。
ANAのタイムセールも期間・路線・便限定で、販売席数に限りがあります。
また、今回のような最安値に近い運賃を狙う場合、旅行日程をかなり柔軟に設定する必要があります。
例えば、
「9月1日から9月6日なら安い」
としても、
「会社の休暇が9月1日~6日に取れない」
のであれば意味がありません。
FIRE民には「タイムセール」が意外と相性が良い?
ここは筆者自身の生活スタイルから考えてみました。
会社員の場合、
「9月1日から9月6日が安いです」
と言われても、そう簡単に休めません。
仕事、会議、子どもの学校、会社の繁忙期など、さまざまな制約があるからです。
一方、FIRE後など時間の自由度が高い人なら話が変わります。
「この日は安いから、この日に行こう」
という旅行計画が可能になります。
例えば、
- 平日出発
- 平日帰国
- 繁忙期を避ける
- セール開催時期を狙う
- 安い便に合わせて旅行日程を決める
といったことができます。
この意味では、時間の自由度が高い人ほど、マイルだけにこだわらず現金航空券のタイムセールを比較する価値があると思います。
マイル50%OFFは「いつでも使えるわけではない」
今回のキャンペーンを調べて感じたのが、これです。
「50%OFF」という言葉だけを見ると、とても魅力的です。
しかし実際には、
対象路線+対象便+対象期間+対象クラス+特典航空券の空席
という条件があります。
さらに、今回のキャンペーンではエコノミークラスのみが対象で、ANA便名の他社運航コードシェア便や、他社便を含む提携航空会社特典航空券は対象外でした。
つまり、
「行きたいときに、行きたい場所へ、50%OFFで行ける」
という制度ではありません。
ここが通常の現金航空券との大きな違いです。
ANAマイルは「貯める」より「使う」方が難しい?
筆者は以前からANAマイルについて、
「マイルは貯めることより、出口を考えることが重要」
と感じています。
今回もまさにそれを実感しました。
20,000マイルを使えば約10万円の支払いでホノルルへ行けます。
これは確かに魅力的です。
しかし、
「20,000マイルを使わず、28,570円多く払って現金航空券を購入する」
という選択肢もあります。
その場合、20,000マイルを残したまま、さらに搭乗によるマイル獲得も期待できます。
マイルを大量に貯めている人ほど、
「マイルを使う=必ず得」
という発想から、一度離れてみてもよいのではないでしょうか。
50%OFFならマイルを使うべき?
筆者なら、次のように判断します。
マイル50%OFFを選びたい人
- マイルを大量に保有している
- 現金支出を抑えたい
- ANA便に乗ること自体を重視している
- 特典航空券の空席・日程に柔軟に対応できる
- 今後マイルを使う予定が明確
こういう人なら、今回のような50%OFFキャンペーンは非常に魅力的です。
現金航空券を選びたい人
一方で、
- マイルをまだ十分に持っている
- マイルの価値を1.4円以上と考えている
- 搭乗マイルも欲しい
- ステータス獲得を意識している
- 日程の自由度が高い
- タイムセールで安い航空券が見つかった
という人なら、現金航空券+マイル獲得も十分検討できます。
今回の比較結果
今回の筆者の条件をまとめると、
| 比較項目 | マイル50%OFF | タイムセール |
|---|---|---|
| 支払額 | 約101,620円 | 約130,190円 |
| 差額 | - | +28,570円 |
| マイル | 20,000マイル消費 | 20,000マイルを温存 |
| 搭乗マイル | 基本的に獲得なし | 獲得可能 |
| ステータス関連 | △ | ○ |
| 現金支出 | ◎ | △ |
| 日程の自由度 | 空席次第 | セール対象便次第 |
| 筆者の評価 | ○ | ◎に近い |
筆者の場合は、約28,570円を追加で支払ってでも現金航空券を購入する選択肢は十分ありだと感じました。
特に、マイルを「資産」のように考えるのではなく、いつでもルール変更される可能性があるポイントとして、使い道があるときに使うという考え方なら、なおさらです。
まとめ:マイル50%OFF=絶対にお得、ではない
今回の比較から分かったことは、
「マイル50%OFF」という数字だけで判断してはいけない
ということです。
今回の成田~ホノルルの例では、
マイル特典航空券
→ 約101,620円+20,000マイル
タイムセール航空券
→ 約130,190円
でした。
差額は約28,570円。
つまり、タイムセールを選ぶことで20,000マイルを手元に残すために約28,570円を追加で支払うという考え方ができます。
1マイル当たりでは約1.43円です。
筆者としては、「1マイル=1.43円以上の価値がある」と考えるなら、現金航空券の購入も十分合理的だと思います。
さらに現金航空券ならフライトマイルも獲得できるため、ANAマイルを貯め続けたい人にとっては悪くありません。
FIRE民なら「マイルを使う」以外の選択肢も考えたい
今回の比較で、改めて感じたことがあります。
それは、
「マイルを貯めたからマイルで旅行しなければならない」わけではない
ということです。
FIRE後のように旅行日程を自由に調整できるなら、
「マイル特典航空券の空席を探す」
よりも、
「安い現金航空券を探して、その日程に旅行を合わせる」
という方法もあります。
特にANAは国際線タイムセールを継続的に実施しており、販売期間・対象路線・対象便などはその都度確認する必要があります。
マイルは「お得な魔法の通貨」ではありません。
マイルを使った場合の実質価値と、現金で航空券を買った場合のメリットを比較する。
これからは、こうした視点で航空券を選ぶことも大切なのではないでしょうか。
「マイルは貯めるもの」から「価値を比較して使うもの」へ。
今回の比較は、ANAマイルとの付き合い方を改めて考える良い機会になりました。
※本記事の航空券価格は筆者が確認した時点の検索結果です。運賃・空席・税金・燃油特別付加運賃等は変動します。また、キャンペーンの条件は変更・終了する場合があります。購入前には必ずANA公式サイトで最新条件をご確認ください。
ANA国際線特典航空券 減額マイルキャンペーン(公式)
ANA国際線航空券タイムセール(公式)
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